解説というよりもよもやま話的なものですが。
問題文にも書きましたが、ドラキーとドラキーマのように同種族のモンスターであれば、近似した名前になっているケースも多いです。しかし、全く異なる種族なのに名前が近似しているケースは珍しい。この意外性がクイズとして面白いと思って出題してみましたが、いかがでしたでしょうか。
リザードとブリザードという単語の類似性による偶然の産物だと思いますが、語尾の「マン」というのがそこに付加されているのも興味深いところです。
ところで、「マン」とは一体何でしょうか。マンとはman、男性という意味ですね。性別を問わず一般的な人間という意味になることもあります。つまりリザードマンとはトカゲ男、ブリザードマンとは吹雪人間、といった意味合いでしょうか。確かに、どちらのモンスターも肢体があって人間に似た風体ですので違和感はありません。
しかし、ドラクエにおいてはもっと奇抜な姿をしたモンスターにも「マン」の名を持つものがいます。例えば以下のモンスター。
ジェリーマンというモンスターですが、どう見ても人間には見えません。ただのゼリーの塊といった容貌です。しかし名前には「マン」がついている。これはどういうことか?
多分、あまり深い理由はないというのが私の見解です。ドラクエのモンスター名は堀井雄二さんが名付けているという話を聞いたことがありますが、堀井さんが何となくジェリーマンと命名した。それだけのことだと思います。しかし、単にジェリーという名前でもモンスター名としては十分なところに、あえてマンをつけたことで、何とも愛着のある印象に変わったと思いませんか。ジェリーだけでは異形の無生物といった印象ですが、ジェリーマンという名前になったことでぐっと親しみを感じる。人間は人間どうし引き合うものですが、マンという名前によって人間味を帯びてくるこのモンスターに対しても親近感を覚えるのだと思います。
類似の事例はMOTHER3にもあります。メンタイコマンという明太子に手足が生えた奇妙なモンスターがいます。見た目は気持ち悪いですが、これもまた名前のマンによって謎の親近感を覚えます。糸井重里さんのセンスが光るモンスターですが、堀井雄二も共通する感覚を持っていた、ということなのかなと思います。